④このサイトの顧客導線はこうなっています
ボズスピード様のウエブサイトで特徴的な仕掛けは、メールアドレスと見込み顧客データの収集システムを組み込んであるところです。
これらを収集するために見込み顧客に提供するオファーは3つあります。1つは、メールマガジンの購読。あとの2つは、ランサーエボリューションとインプレッサ(この2車種はボズスピード様のメイン取り扱い車種です)の、トラブルシューティングとチューニングについてのノウハウがびっしり詰まった小冊子のダウンロードです。
通常、小冊子を使ったマーケティングは非常にコストがかかるため、建築関係や保険、マンションといった、客単価の高い業界でしか使われて来ませんでした。しかしウエブサイト上で、ある程度の個人情報を入力する替わりに(ボズスピード様の場合のこの個人情報は、メールアドレスと車種、年式、型式です)ダウンロードする形の小冊子マーケティングは、最初のコンテンツの制作以外、コストはほとんどゼロです。ですから、客単価がそれほど高くない業種でも使えるのです。
社長の久田さんがご自身で語っておられますが、この方法のすばらしいところは、コストゼロで欲しい情報が手に入り、しかも、そのリストに向けてのセールスが、これもやはりコストゼロでできてしまう、というところです。
ボズスピード様の場合、見込み顧客の導線のゴールは、このメールアドレスの登録です。興味深いコンテンツは、見込み顧客に「このショップが書く小冊子(またはメルマガ)なら読んでみよう」と思わせるためのツールです。
もちろん、登録せずに直接、電話をかけていただいたり、ウエブショッピンングをしていただいたり、直接、お店に来ていただいたりするお客様もたくさんいらっしゃいます。ただし、メールマガジンというツールを使って、見込み顧客とつねにコンタクトを取っているからこそできるマーケティングもあるのです。
なにより、クルマは機械ですから、いつか必ず壊れます。そして、2年に一度は必ず車検がやって来ます。そのとき、お客様はどんな行動を取るでしょうか? まったく知らない修理工場に行くよりも、いつもメルマガを送ってくれて、有益な情報を届けてくれる、そんなお店を選ぶのではないでしょうか。